°El chair_black

°El chair
(ディグリーイーエル チェア)
四角と丸、水平と垂直、最小限の要素で構成された椅子。

サイズ:w.500 d.500 h.700 sh.450 ah.650
(座面高ご希望に合わせて製作いたします)
素材:フレーム.スチール/座面背もたれ.ポリエステル
納期:1ヶ月〜1ヶ月半

徹底したミニマリズムに基づきながら、高いデザイン性を備えたチェア。構造も究極にそぎ落としたが、椅子としての役割は完璧以上に果たす。例えばイタリアのメンフィスデザインを想起させつつも、日本のデザイン史上のシンプルモダンを急進させているとも言えるのではないか。

直線と円のみで構成されており一見硬質だが、座面と背もたれのクッションは密度の高いウレタンを使用しており下半身を優しく、しっかりと支える。鉄製のフレームは細い造作のため重すぎず、しかし安定感も備えている絶妙なバランス。縦と横の直線は完全な水平垂直を生み出し完璧な直角が円柱を支えている事がこのチェアの大切な個性となっている。
座面は高めに設定されており、腰への負担を減らし長時間座っていたい気持ちにさせてくれる。細いアームは不思議と腕を置く、絡ませるという動作に自然と導く。後部座面はクッション部と隙間があり、さらに無駄を省きつつデザイン性に強度を加えている。光の方向により、フレームが空間に美しい影絵を映し出す点も重要だ。

建築空間の中での存在を考えたデザインは機能、生活の中での存在・空間とのバランスを追求したシンプルで豊かな美しさに満ちている。
カラー変更や座面の高さもオーダー時に変更可能なため、強烈な個性を生み出すポテンシャルも兼ね備えている。

作者である1978年生まれの根本歩は15年以上フルオーダーによる家具製作に携わってきた。そして日本画家の祖父の血を引く絵画や立体作品を手掛ける純芸術家でもある。さらに音楽活動を通じて1980～2000年代のアンダーグラウンドカルチャーに精通しており、ロゴ製作や紙面レイアウト、レコードジャケット作成を行うデザイナーとしての一面もある。これまでの英知とセンスが今、一脚の椅子に表現された。今後も機能的かつイノベーティブな物を創ることが期待されている。